私は赤ちゃんの時から日本語をしゃべってきました。
他の言葉を母語とする人々に日本語を教えようと思ったのは、自分が外国語を学んでいる時のことでした。
私は、中学校で初めて英語の授業を受け、大学でフランス語を学び始めました。
それまでずっと日本語だけを使っていた私にとって、英語との出会いは新鮮そのもの。
もちろん、色々な言語が存在することは知っていたし、児童文学の翻訳ものも読んでいました。しかし、異なる言語というものがどういうものか知らなかった私は、翻訳とは、単語を一々置き換えていけばすむものだと思っていたのです。
日本語とは構文も文法も文字も違う英語。異なる言語を学ぶことは、異なる考え方、感じ方、表現の仕方を学ぶことでもあると思い知らされました。
同時に、無意識に話していた日本語を、客観的に見つめなおす機会にもなりました。
でも、その時はまだ、日本語を教えるということは考えていませんでした。それを仕事として意識したのは、第二外国語との出会いがあってからです。
0 件のコメント:
コメントを投稿