2016年7月16日土曜日
普通の野菜ってどんな野菜だろう
今担当しているクラスには様々な国籍の学生がいて、とても楽しいです。
ある日、
「日本に来るまで、雪を見たことがありませんでした。」
という例文を勉強していました。
すると、マレーシアから来た学生が、
「日本に来るまで、虫食いや傷のない野菜を見たことがありませんでした。」
と言いました。
彼が言うには、「普通、野菜というものは、虫食いや傷があるものです。」
やっぱりそうか。
あまりきれいだと、本物の野菜じゃないような気がする、工場で作られたみたい、とのこと。
マレーシアにも大きな町もあれば田舎もあるので、マレーシアの人がみんな彼のように感じるかどうかはわかりません。
でも、日本のスーパーで売っている野菜を普通の野菜だと思う人口は、世界の中で見れば少数派かも。
フランスのスーパーで売っている野菜も、日本の野菜と同じようなものでした。
2010年代になってから、「見栄えの悪い野菜」コーナーというものがあるスーパーに現れ、珍しいもののように扱われていました。
日本の農家では、見栄えの「悪い」野菜が出荷できないため、多くの野菜が無駄になったり、余分な作業が必要になっていると聞きます。
幼い頃、私は伯父の畑で採れるトウモロコシが大好きでした。全ての粒が黄色ではなく、黒っぽいのや白っぽいのが混ざった、メキシコのトウモロコシみたいなものでした。
粒を包む皮が柔らかく、甘すぎないのが特徴でした。
ところが、ある時から、このトウモロコシはハニーバンダムという品種に駆逐されてしまって、手に入らなくなったのです。
その時の残念な気持ちは忘れられません。
しばらくの間は、伯父の家に行けば私の好きなトウモロコシが食べられました。でもやがて、伯父もこのトウモロコシを作らなくなってしまいました。
親戚中残念に思っていましたが、「もう種を売ってないんだよ。」ということでした。
なぜ?
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