2016年7月10日日曜日

読解力をつけることはできるか 2





私が高校生だったとき、予備校の英語の先生にこう言われました。

「時々、単語さえ覚えれば読解問題ができると思っている人がいる。それは勘違いだ。単語をたくさん覚えても、読解力は上がらない。」

今、教師として学生を指導する立場になったとき、私も同じことを言います。

先日、ある学生がこう言いました。

「先生、私は、この文章の中の単語も文法も全部わかる。でも、筆者が一番言いたいことが何か、選べない。」

逆に、語彙や文法のテストではいつも成績が悪いのに、読解をやるといい点を取る学生もいます。

語彙も大切です。文法も大切です。

でも、読解で一番大切なのは、文脈、話の流れです。

あなたの母語で文章を読むときでも、話の流れを追うようにしましょう。

外国語で読むときは、辞書を引かないで読む練習をしましょう。

すべての単語の意味がわからないと、なんだか気持ちが悪いという人もいます。初級の段階では、単語の意味をすべて説明してもらうのが普通ですね。

でも、文章を読むときに、最初から辞書を引いていると、読解力はつきません。

「読書百遍意自ずから通ず(どくしょひゃっぺん、いおのずからつうず)」といいます。100回読めば、どんなに難しい本でも意味がわかるということです。

もちろん、100回も読むことはありません。

でも、一回辞書を引かないで読んでみてください。

その後、もう一度、辞書を引かないで読んでみましょう。

さらに、もう一度。

最初に読んだとき、5個わからない単語があったとしたら、それが4個に減っているかもしれません。2個になっているかもしれません。大切なキーワードの意味を推測できているかもしれません。

テストの時は、辞書を引けないのが普通です。

それなら、今から辞書を引かないで読む練習をしてください。

2-3回辞書を読まずに読んで、よく考えた後で、辞書を引いてください。

単語も、文脈の中で覚えると、覚えやすいものです。


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