2017年3月23日木曜日
ボリス・ヴィアンの名言が新鮮
"Ce qui m'intéresse, ce n'est pas le bonheur de tous les hommes, c'est celui de chacun."
前回に続いてフランス人による名言。
「私に興味があるのはすべての人間の幸福ではなく、それぞれの人間の幸福だ」
「それぞれの人間」と訳した部分は原文ではchacun。
「みんな」「人々」「各自」と訳されることもあります。
この場合はその前に出てくる「全ての人間」に対比する形で使われているので、「みんな」と訳すと意味がわからなくなってしまいます。
ボリス・ヴィアンは1920年生まれ。
1959年に39歳の若さで亡くなりました。
当時は多くの作家や芸術家が「すべての人間の幸福」を信じていた時代。
ボリスはその波に引きずられることもなければ、「そんなのあり得るものか」と否定するのでもなく、一人一人の人間が異なるものとして尊重されることを望みました。
何が幸せであるかは一人一人違っているはず。
決まったレシピがあるわけでもなければ、アマゾンで売っているわけでもありません。
この言葉、今も十分新鮮なのでは。
39年の短い生涯の間に、ヴィアンは詩や小説を書き、ジャズを論じ、自分でも演奏し、歌を作って歌い、翻訳をし、シナリオを書きました。
翻訳されている小説に『うたかたの日々』(『日々の泡』と同じ)があります。
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