おもしろいフランス語表現 - ジャムと教養は似ている?!
La culture, c'est comme la confiture, moins on en a, plus on l'étale.
今回この表現を紹介しようと思ってちょっと調べたら、フランソワーズ・サガンが言った言葉だったようです。
さすがだなあ。
ちなみに翻訳を試みれば、
「教養なんてジャムみたいなもの。少ししか無い場合にかぎって一生懸命塗りたくる」
ん?
なんだこれ?
実は、フランス語で教養はculture(文化と訳す場合もありますね)
ジャムはconfiture
似てるんですよね。
そして、今「塗りたくる」と訳した動詞étaler は「伸ばす、塗る、広げる、誇示する」など様々な意味になります。
つまり、「ジャムは少ししかないとなるべく伸ばして塗るものだし、教養も少ししかない人に限ってひけらかすものだ」ということです。
英語に翻訳しようとすると、ジャムを伸ばすはspread jam で良さそうなんだけど、spread culture と言うと「文化を広める」という意味になってしまって、日本語同様、うまく行きません。
「知識をひけらかす」は parade one's knoledge です。
この表現を教えてくれたのはフランスの造形作家。
ある時、若く血気盛んな私はこう言ったものです。
「アートというものは野生的なものでしょ。アートを教養だの文化だのの一部だと見做してほしくない。教養なんてジャムみたいなもんじゃない。だいたいフランス語ではジャムと教養ってすごく似てるし。」
すると、彼はニヤリと笑って、こういう表現があるよ、と教えてくれたのでした。
先日、国際女性デーのときにマンスプレイニングという英語が話題になりました。
主に男性が女性に、親切めかして、あるいは偉そうに、何かを教えて「あげる」こと。
プライベートでも仕事でも女性からは評判の悪い態度だそうです。
確かに、展覧会などに行ったとき、得々と彼女にご説明していらっしゃる男性などを見かけると、うわっ、このカップル大丈夫かなーと思ってしまいます。
ただし、ウィキによると、男性から女性へとは限らないようですから、女性も要注意ですね。
まあ、気づかなかったことや知らなかったことを誰かに教えてもらったら、いつでも謙虚に耳を傾ける柔軟性は失いたくありません。
そして、自分が誰かに何か話すときは、それが子どもに対してでも、相手の気持ちに気づいていたいですね。
日本には「能ある鷹は爪を隠す」 ということわざがあります。
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